IUGONETプロジェクトについて

summary

IUGONETプロジェクト発足の背景

超高層大気中に見られるグローバルな諸現象は、

などの多様なプロセスが複雑に絡み合った結果として観測されます。

そのため、超高層大気における長期変動のメカニズムを解明するためには、全球規模の地上観測ネットワークにおける様々な観測データ(風速、オーロラ、地磁気、太陽活動等)を組み合わせた総合的な解析が必要になります。

しかしながら、これまでは、このような超高層大気の地上観測データは、観測を行った機関ごとにデータベース化され、公開されるものの、その多くは個別の観測・研究に関係する特定分野での利用に留まっていました。また、一部の観測データについては、観測者と周辺の限られた研究者のみによる利用に終始し、公開されないまま記録メディアの中に埋もれるケースもありました。

IUGONETプロジェクトの目的・狙い

IUGONET(正式名称:Inter-university Upper atmosphere Global Observation NETwork, 超高層大気長期変動の全球地上ネットワーク観測・研究)では、国立極地研究所、東北大学、名古屋大学、京都大学、および九州大学の5機関が連携し、観測データからメタデータを抽出してネットワーク上で広く共有するシステムを構築します。 メタデータとは、観測位置や時刻・測器の種類・データフォーマットなどの情報であり、このメタデータのデータベースを構築することで、各機関がこれまでに蓄積してきた種々の観測データの有効利用をはかります。

メタデータ・データベースを利用することで、多種多様な超高層大気観測データの検索・取得が容易になり、様々な観測データを利用した総合解析が促進されると期待されます。 また、利用可能な観測データの意味や保存形式・所在情報などの情報を簡単に入手できることは、分野横断的な研究を生み出すことにも繋がります。

期待される効果

本プロジェクトで構築されるメタデータ・データベースシステムは、各研究機関に分散している観測データベースを横断検索することで総合解析に繋げるシステムであり、新しいタイプの研究が進展すると期待されます。例えば、中層・超高層大気のグローバルな複合系において、両層間の相互作用およびそれにともなう擾乱発生のしくみを世界に先駆けて明らかにすることや、温暖化現象が顕著に現れると予想される超高層大気の長期変動のメカニズムを解明し、地球温暖化の監視と予測に貢献することにより、地球惑星科学分野に一層の進展をもたらすことが期待されます。その他、各機関が緊密に連携した観測ネットワークによる超高層プラズマ環境の連続的監視は、宇宙利用の社会基盤(衛星システム、通信・放送、衛星測位など)の安全確保にも貢献できます。


プロジェクト年次計画と成果

連携体制と参加者一覧


謝辞

本プロジェクトは、文部科学省特別教育研究経費(研究推進) [平成21年度] および特別経費(プロジェクト分) [平成22年度-] の交付を受けて、平成21年度より6ヶ年計画で実施している事業です。